Activityの再起動にはrecreate()がある
Activityには再生成用のrecreate()がある
AndroidでActivityを再起動したいとき、どのような実装が考えられるでしょうか。
finish()
startActivity(intent)
これが浮かぶ人がわりと多いんじゃないでしょうか。 なんなら検索してもこういうコードばかりでてくるし、自分の過去の経験でもこのコードばかり見ます。 そういう自分も長いこと、これしかないと思っていました。
実は Activity.recreate() というActivity再生成用のメソッドが用意されています。
しかもAPI 11（Android 3.0！）の頃に追加済み。
https://developer.android.com/reference/android/app/Activity#recreate()
Cause this Activity to be recreated with a new instance. This results in essentially the same flow as when the Activity is created due to a configuration change – the current instance will go through its lifecycle to onDestroy() and a new instance then created after it.
ということで、ちゃんとonDestroy()を経由して、新しいインスタンスでActivityを作成するよという説明が書かれています。
ちなみにテスト用の ActivityScenario.recreate() も存在します。
https://developer.android.com/reference/androidx/test/core/app/ActivityScenario
お恥ずかしながら、最近までこのメソッドの存在を知りませんでした。
recreate()の中身
ではrecreate()の中身はどのように実装されているのでしょうか。 とりあえずサクッと該当のコードだけ引用します。
/**
* Cause this Activity to be recreated with a new instance. This results
* in essentially the same flow as when the Activity is created due to
* a configuration change -- the current instance will go through its
* lifecycle to {@link #onDestroy} and a new instance then created after it.
*/
public void recreate() {
if (mParent != null) {
throw new IllegalStateException("Can only be called on top-level activity");
}
if (Looper.myLooper() != mMainThread.getLooper()) {
throw new IllegalStateException("Must be called from main thread");
}
mMainThread.scheduleRelaunchActivity(mToken);
}
void scheduleRelaunchActivity(IBinder token) {
final ActivityClientRecord r = mActivities.get(token);
if (r != null) {
Log.i(TAG, "Schedule relaunch activity: " + r.activityInfo.name);
scheduleRelaunchActivityIfPossible(r, !r.stopped /* preserveWindow */);
}
}
内部の動作をより詳細に見てはいませんが、処理の内容と関数名から、OS内のスケジュール処理に再起動の実行を登録しているようです。 つまり、単純に自身をfinishしてstartActivityしているわけではないことがわかります。
ライフサイクルの動きに注意
ということで、じゃあ現在再起動している処理を全部recreateに置き換えようかと考えている人たちに注意点だけ記載します。 実はfinish〜startActivityで再起動しているものは、（IntentのFlagやタイミング次第ですが）Activityが閉じきる前に新しいActivityが生成されています。
以下、各ライフサイクルの先頭にログを吐き出した状態での再起動ログ。
Log.d("MainActivity", "action_restart")
finish()
startActivity(intent)
action_restart
MainFragment.onPause
MainActivity.onPause
MainActivity.onCreate <-- 次のActivityが生まれている
MainFragment.onCreate
MainFragment.onCreateView
MainFragment.onCreate
MainActivity.onStart
MainActivity.onResume
MainFragment.onResume
MainFragment.onStop
MainActivity.onStop
MainFragment.onDestroyView
MainFragment.onDestroy
MainActivity.onDestroy
recreateの場合は、ちゃんとonDestroyまで処理が完了してから新しいActivityが立ち上がります。
Log.d("MainActivity", "action_recreate")
recreate()
action_recreate
MainFragment.onPause
MainActivity.onPause
MainFragment.onStop
MainActivity.onStop
MainFragment.onDestroyView
MainFragment.onDestroy
MainActivity.onDestroy
MainActivity.onCreate <-- 前のActivityが閉じてから立ち上がっている
MainFragment.onCreate
MainFragment.onCreateView
MainFragment.onCreate
MainActivity.onStart
MainActivity.onResume
MainFragment.onResume
このライフサイクルの違いが、動作に影響する可能性があります。 気をつけて置き換えを行いましょう。
こう書くとrecreateでの再起動が特殊なように見えますが、要は画面回転等の再生成と同じ動きが起きているだけです。 こうした点からも、Activityを正しく再起動させたい場合はrecreateを使うのが良さそうです。
さいごに
Activityを再起動させたい時は、 recreate() を使いましょう。
yamacraftを支援する
記事への感謝や応援を、コーヒー1杯分の支援で行うことができます。支援を受けると、さらに頑張って記事を書くようになります。